ななちゃんねる

ジェンマ125とSV400SとWOLF250の整備記録。

ジェンマ125整備 その9 キャリア取り付け

セパレートタイプのキャリア取り付け

購入したジェンマ125はダブルシートのものだったのですがシングル・セパレートタイプのキャリアの方が積載性能が上がるのでシートの付け替えとキャリアの取り付けをしたいと思っていました。

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元から付いていたダブルシートの裏側にはガソリンタンクの給油口が干渉しないような加工がされていました。セパレートシート車のガソリンタンクはダブルシートのものと給油口の位置が違うので取り付けるのには加工が必要なんですね。それで僕は購入した車両がセパレートタイプのものにダブルシートを載せたものだと思いこんでいたんです。でもそれは大きな勘違いでした。

キャリアとステーとシート購入

セパレートタイプのシングルシートもキャリアもステーも、ヤフオクで割と簡単に手に入りました。シートの張り替えは結構費用がかかりましたけども前もって済ませてあります。

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(お決まりのビフォーアフター

前回ガイドバーを取り外した部分にステーを取り付けます。さてあとはM8のボルト4本でキャリアを止めるだけでs

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前方2箇所を止めるボルトの穴が存在しません。薄々感づいていましたがこの段階で完全に固定できないことに気付きます。

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(塞いだみたいな跡はある)

色々ネットで調べてみたところセパレートシート車とダブルシート車ではガソリンタンク以外にこのキャリア取り付け部分に何かM8の雌ネジの長いナットのようなものが付いていますね溶接か何かで(現車は見たことないので推測です)

つまりこのジェンマ125はダブルシート車にセパレートシート車のガソリンタンクを乗せてシートを加工した車両ということになります。なるほどそういうこともあるのか……

傾向と対策

  1. ダブルシート仕様にしてキャリアもダブルシート用のものを使う
  2. フレームに溶接でM8の雌ねじを付ける
  3. フレームにタップを切ってM8の雌ねじを取り付ける

1は魅力的ではありますが手軽な積載性という点でシングルシートとキャリアの構成に劣ります。何より張り替えたシングルシート代金が無駄になります。技術的に可能そうな3に落ち着きました。溶接はタンクも電装も全部バラさないと無理そうなので却下です。まず確認ですがこのカバーの下には案外タップとか切ってあるのかもしれないと思い前回はカバーを外したのでした。

うん、ないですね、わかってましたよ。ではタップをたてます。

とその前にフレームに取り付ける雌ねじですがこれを使おうと思います。

八幡ねじ 変換ジョイント M8?M6

八幡ねじ 変換ジョイント M8?M6

  • 出版社/メーカー: 八幡ねじ(Yahataneji)
  • メディア:

パイプの太さ的にM8あたりが限界でしょう。ワンサイズ小さいこいつでいきます。

キャリアは後方2箇所はステーにボルトで止める事ができるのでこの位置を基準にまずカバーに穴を開けます。例によってバカ穴なのでざっくりと。変換ジョイントの二面幅が12mmなので対角はだいたい14mm弱くらい、それより大きければなんでもよいのです。ドリルとリューターでゴリゴリと。

そして肝心のフレームです。キャリアのボルト取り付け穴のセンターから垂直にタップを立てようとするとパイプフレームの中心ではなく若干中心からズレた位置にセンターが来るんですね。言葉で説明しづらいですが。

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こんな感じです。難しくないかこれ… しかしやるしかないのでセンターポンチでガツンと位置を決めて5.1のドリルで下穴を開けます。

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パイプフレームの板厚が思ったより薄くてタップのネジ山はそんなに切れません。仕方なし。穴が開いたのはいいですけどこれ変換ジョイントを取り付けるとタンクに干渉しそうです。可能な範囲でリューターを使って削ります。

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(2面幅はクリアできても対角が無理かも)

カバーを仮で組んでタップの中心にバカ穴が来るように穴を広げます。

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タップに変換ジョイントをねじ込んでみます。おお意外とちゃんとネジが切れている。と思って底までねじ込んだら手応えがなくなりました。ネジ山が舐めたわけではなく変換ジョイントの根本にはオスのネジ山がなくて細くなっています。根元部分が細いのでネジが全然効いておらずグラグラしています。キャリアを仮組してみても高さがいまいち足りずフューエルレベルゲージにキャリアが当たってしまいます。対策としてフランジナットを入れて高さを稼ぎつつネジも締まるようにします。

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高さも合いましたしグラつきもなくなりました。オーケー。あとはキャリアのバカ穴をズレた分広げます。

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左側はこれで済んだんですけど

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右側はこれまずい。先走ってキャリアの穴を広げ過ぎた結果です、反省。新しいキャリアを買って(安い)キチンと穴を広げればいいんですけど現状として角ワッシャーを加工して変換ジョイントとキャリアの間にかませました。

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締め付け時はパイプフレーム~変換ジョイント間は舐めない程度にしめて変換ジョイント~キャリア間は20Nmで締めました。M6の部分が舐めないようにレンチで固定しつつ締めます念の為ネジロックも塗りました。

LOCTITE(ロックタイト) ねじロック 243 中強度タイプ 10ml LNR-243

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  • メディア: Tools & Hardware

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(このプラスチックのカバー、整備性が悪くなるだけな気がするんだけど必要なんだろうか……一応あとから購入して付けました)

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シートを取り付けて完成です。シート~シートステー間はナットを締めても結構グラグラしてるのですがこれは普通なんでしょうか。まあ座れれば良いんですよ座れれば。

肝心のキャリアですが思っていたよりはガッチリ組めています。ただフレーム~変換ジョイントのM6の部分が横方向の荷重に弱いと思われます。今後の動向に期待。過積載厳禁。タンデムはやるつもりもありませしそもそもこんなものに人を乗せては駄目です。というかフレームにタップをたてていいのかという点でもう駄目です。良い子のみなさんは真似をしないようにしてください。

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そしてホムセン箱を取り付けて完成です。一瞬でジェンマのデザインを損ないますねこの箱。ホムセン箱を取り付けた瞬間が今まで整備をしていて最もテンションが上がりました。ホムセン箱をつけるためにここまで頑張って来たと言ってもいいくらいです。もうこれでどこへでもいけます。整備性を考えて今のところは荷締めベルトで固定しています。そのうちボルトで固定したいです。

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ガイドバーを固定していたボディ側面の穴は、後日ゴムワッシャーとボルトで塞ぎました。純正はここどうなっているんでしょう。